空の果てへ
苛立った声色で、返事をする土方さん。
戦いに交じってはいないものの、これ以上兵を失うのはまずい。
そう、焦っているのだろう。
「俺――――ここに残ります」
斎藤さんが発した言葉、それに唖然とする土方さん。
「は・・・お前、今何て・・・?」
「俺、会津に残ります。落ちかけているここを、見捨てる事は出来ません」
真っ直ぐ、土方さんを見つめる。
何で・・・そんな危険を冒すのか。
「いや、駄目だ」
「絶対に残ります」