空の果てへ


「何で・・・そんなに残りたいんだ!?

死ぬかもしれないんだぞ!?」


バンッと、机を叩き怒鳴る土方さん。


まるで、鬼のような形相だった。



「それでも・・・ここの人達は戦ってる。

そんなの、見捨てるわけにはいかないでしょう・・・!?」


――――俺の命は、会津と共に。



そう呟きながら、斎藤さんは部屋を後にした。


この後、土方さんは悲痛な面持ちで頭を抱えていた。


誠を貫くこと。


斎藤さんは、会津と命を共にすることを選んだ。


きっと、この人は死なない。


だって・・・


あんなに、強い瞳をしていたから。


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