空の果てへ
「玖於、鉄!! そろそろ出るぞ」
「あ、はい」
バタバタと、慌しく荷物をまとめる。
もう・・・この、平和な時間は終わりを告げた。
俺達旧幕府軍は、遂に最北の地へと追い詰められた。
きっと、これが新撰組の幕府の、消滅するときなのだろう。
睦月の残したあの記録によると、この戦いで土方さんは戦死。
そして、市村は日野へと走り続ける。
そう、命を懸けた戦いなのだ。
「玖於!?早くしろ!」
「はい、分かってますって!!」