空の果てへ
土方さんを、守ることだ。
「何ぼんやりしてるんですか、一条さん?」
あの日、衝撃的な告白をしてきた市村。
薄々、感付いてはいた。
この人は、俺のことを嫌っているって。
今は、普通に接してくれている。
そう、いつも通りに。
「いや、何でもない」
俺達は、先に歩き出した土方さんの背中を追いかけた。
土方さんは、これから先のことを知っているのだろうか。
最悪な、この未来を。
土方さんを守るには、この人の存在をなかったことにしないといけない。