空の果てへ
これだけは、譲れない。
「俺が守ると決めたのは、睦月と約束したからです。
絶対に、この約束を破るわけにはいかないんです」
短い時間が、とても長く感じられる。
しばらくの間、俺達の間に沈黙が流れた。
「・・・分かった。でも、お前は絶対に死ぬな。
何が何でも、生きろ」
それだけを言い、土方さんは俺を部屋から追い出した。
市村・・・土方さんは、誰よりもお前の安全を思ってる。
土方さんの、もう誰も失いたくない。
その気持ちが、空気を伝って部屋の外まで漏れ出しているようだった。