空の果てへ
口をポカンと開けている優輝さんに、少しだけ笑えた。
それに追い討ちを駆けるように、市村も吐き出した。
「あのさ、僕君みたいに他人の迷惑考えられない子。
嫌いなんだよね」
さっきとは打って変わり、冷たい表情をする市村。
初めからそうしていれば良かったのに。
そう思ったのは、内緒だ。
それを聞いた瞬間、優輝さんは体を震わせ始めた。
振られたことが悲しいのか、悔しいのか。
顔を真っ赤にし部屋を飛び出した。
何だったんだ・・・本当に。
嵐のように出て行った彼女を見送る。
・・・これで、解決したはずだった。