空の果てへ
「っ・・・」
ぼんやりと、絢の姿が優輝さんに重なった。
わなわなと体が震えだす。
「一条さん・・・?」
市村が心配そうに声を掛けてくるが、それどころじゃない。
ブンブンと首を振り、もう一度優輝さんを見る。
もう、絢の姿は無かった。
「そんなに死にたいならさ・・・戦場まで、付いて来る?
そうしたら、市村ともずっと一緒だよ。
まあ、そんな覚悟があるならね」
「わ、私は付いて行ける!」
そう、真っ赤になりながら叫ぶ優輝さん。
どんだけ強情なんだ?