空の果てへ
*市村 鉄之助side*
------
----
--
『鉄、おめぇに頼みたい事があるんだ』
蝦夷の港に着いた時、副長から呼び出された。
正直、舞い上がりそうな位嬉しかった。
小姓だった僕に、仕事が無いのはかなりきつい。
だから・・・どんな頼みごとだろうと、引き受けようと思っていた。
『俺の遺髪を日野へ届けてほしい』
――――そう、言われるまでは。
『・・・無理です』
『お願いだ』
『絶対に・・・無理ですっ!!』