空の果てへ
副長に、どれだけ見つめられても。
お願いされても。
だって・・・これじゃあ、副長が死のうとしているみたいじゃないか。
そんな、僕が死の引き金を引く訳にはいかない。
唇を噛み、目をギュッと瞑る。
どうか、副長が諦めてくれますように。
どうか――――
『それは、副長命令に背いたと取ってもいいんだな?
ならば、ここでお前を斬る』
カチャリ、という音と共に首に当たる冷たい感触。
それが副長の刀だと、気付くのにはそう時間はかからなかった。
『お前が、法度に背くというのなら、死は覚悟出来てんだろうな?』