空の果てへ


そう、これは本当だ。


「・・・そう、か」


フッと、いつもの自信満々の顔で土方さんは笑った。


その顔は・・・死ぬ訳にはいかないと言っていたわりには。


死を見つめているみたいで。


背筋に悪寒が走った。


本当に、死んでしまうんじゃないか。


もしかしたら、あいつらみたいに消えてしまうんじゃないかって。


俺の前から・・・いなくなってしまうんじゃなかって。



「え・・・ちょ!玖於!?」


俺は、土方さんに抱きついた。


土方さんがそこにいる、その温もりを確かめたくて。


まだ、大丈夫だと思いたくて。

< 156 / 221 >

この作品をシェア

pagetop