空の果てへ
「でもな・・・」
「土方さん、早く・・・帰りません、か?
神楽さん、待ってるんでしょう?」
まだ、納得しそうにない土方さんの言葉を遮る。
早く帰って・・・鈴と藤堂さんと、沖田さんのお墓に行かないと・・・
「これ、は少しの賭けだったから。
でも・・・助けられて、良かった――――」
ビッと服をちぎり、肩を止血する。
腕は・・・たぶん、京までは持たないだろう。
もう一度馬に跨った俺は、土方さんに微笑んだ。
「早く行きましょう?皆の分も、生きる為に」
この日から――――俺達の京への逃げる旅は始まった。
毎日、いつ襲われるか分からない恐怖と戦いながら・・・
新たな、戦いは幕を開けた。