空の果てへ


「ハアッ、ハアッ・・・」



馬を走らせて、何日も過ぎた。


もう、手綱を握れそうにない俺は、土方さんの馬の後ろに乗せてもらっていた。


弾が当たったのは、左肩。


もう、左手には力が入らない。



「玖於、大丈夫か?」


「・・・は、い」



北の地にいるはずなのに、熱い自分の体。


呼吸がしにくかった。



「玖於、ちょっと馬止めんぞ?」



< 188 / 221 >

この作品をシェア

pagetop