空の果てへ
トトトッ・・・と、馬の歩みが遅くなり、完全に止まった。
そして、フワリと宙に浮く俺の体。
馬から降ろされたんだな・・・
そう、ぼんやりとした頭で思う。
「・・・!!?」
俺を見て、息を呑む土方さん。
それと同時に、泣き出しそうに顔を歪める。
「玖於・・・お前、腕が・・・」
「腕、なんて、落とし、てしまえば・・・
いいん、です」
命に代えられるものなんて、何一つ無いのだから。
京に着くまで、もってほしい。
ここで、立ち止まるわけにはいかないのだから。