空の果てへ
「ぜってぇに、死ぬんじゃねぇっ!分かったな!?」
目に涙を湛えながら、俺をもう一度馬の背に乗せる。
「は、い」
俺は、必死に笑おうとした。
でも、上手く笑えない。
随分と、弱々しかった笑いだったことだろう。
死にたくはない。
けれど・・・道のりによっては、きついかもしれないな。
きっと、土方さんもそう思っているに違いない。
だって・・・・こんなに焦っている表情をしているのは、滅多に無い事だから。
「今はたぶん、京の少し手前だ。
もうじきだからな!?」
そう、もの凄いスピードで走り出した馬の背で、土方さんは叫ぶ。