空の果てへ
もう、返事をしようにも言葉が出ない。
視界と頭が、ぼんやりと霞み始めた。
傾きそうになる、体に力を入れようとするが・・・
既に、俺の体は言うことを聞かなくなっている。
「玖於、しっかり気ぃ張れ!」
そんな俺の様子に気付いてか、土方さんが耳元で叫ぶ。
そんな、必死な様子を感じながら――――
俺は、そっと目を閉じた。
体は動かなくても、意識はなぜか途切れなかった。
ただ、ぼんやりとしているだけ。