空の果てへ


俺をからかう、二人の男性。


筋肉の塊のような男性と、物静かで、少し冷たそうな表情をしている男性。


そう、この4年間でやっと再会出来た。


・・・永倉さんと、斎藤さんだ。


あの後、斎藤さんは会津から一旦、京へ戻って来たらしい。


その時に、土方さんを見つけたそうだ。


永倉さんは・・・いつのまにか、家にいた。


俺にも、いつからいたのか良く分からない。


でも、結局市村との再会は果たせなかった。


この式の後・・・明後日に、市村の実家を訪れることになっている。


こんな明るい雰囲気の中で、俺の懐にはあの文が入っている。


『8月16日 市村鉄之助が病によりこの世を去りました』


そう、書かれた文が。


市村は、土方さんの命を果たしたのだ。


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