空の果てへ
「市村、死んだんだってな」
寂しそうに、呟く永倉さん。
その声音に、俺の気持ちも沈んでくる。
小さく、頷き外に出た。
晴れていたはずの空は、いつの間にか、雨が降り出しそうに曇っていた。
病死、か・・・沖田さんと同じだ。
市村は、どんな気持ちで死んでいったのだろう?
笑っていたのか、泣いていたのか。
もう、死んでしまった市村には聞けない。
あいつは、俺を嫌いだったと言っていた。
それは、俺も同じ。
いつも、テキパキとしていて、まるで操り人形のようで。
でも・・・だんだん、認められるようになった。
あいつの、“誠”が。