空の果てへ


「元気にしてますよ? 沖田さんに会いたがってました」


俺は、固まっている土方さんの代わりに、沖田さんに笑い掛ける。


沖田さんは、そうですか、とまた庭に視線を戻してしまった。


ここには、誠君がまだいる。


だから・・・そろそろ、俺達は行かないと・・・



「じゃあ、早く治せよ」


「分かってますって、しつこいな~


豊玉さんは、さっ♪」



布団の中で手を振る沖田さんに別れを告げ、俺達は屯所を出た。



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