空の果てへ


土方さんの周りから、俺の周りから・・・


どんどん仲間が消えていく。


土方さんは、誠君の入隊を拒否した。


理由は――――


『もう誰にも、死んでほしくないから』


ただ、これ一つの理由だった。


そして、誠君は旧新撰組屯所へと帰っていった。


目に、涙を湛えて。


最後に誠君と言葉を交わした時・・・


『総兄のいない屯所に帰るのは、辛い。


寂しい。 悲しい。 助けてあげられなくて・・・悔しい』
< 60 / 221 >

この作品をシェア

pagetop