空の果てへ


迷惑かけたくないから・・・


そう言った沖田さんには、昔の爛々とした面影は無かった。



『ここなら、寂しくないからね』



悲しそうに微笑む、沖田さん。


どこまでも、どこまでも・・・


この人は、強い狼だった。


“壬生の狼”。


この人は、悪い意味ではなく、そんな人だったと俺は思う。
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