空の果てへ
どうして、今頃になってあんな夢を見たのだろう?
「なあ、玖於。 お前は、鈴に執着してないと言ったが・・・
もしかして、誰かと重ねてたんじゃねぇか?」
さすが、新撰組副長。
勘が鋭いのか何なのか、いまいち分からないが、人を読むことは得意なよう。
感心しながら、もう一度夢のことを思い出す。
俺を責めるように、死んでいった彼女。
守れなかった、無力なこの手。
絢の最後の表情と、鈴のふとした表情が被って、いてもたってもいられなかった。