†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第11夜.はじめての×××
冬夜は、私をベッドにゆっくりおろし
彼は私の目の前のラグの上に座った。
そして、私の頬に伝う涙を掌で拭ってくれた。
「瑞姫、俺には言えないことか?」
「っ・・・冬夜は、私の力の事を知ってるの?」
「あぁ、知ってる。」
「怖くないの?いつ、巻き込まれるかもしれないのに?」
ゆっくりと、言葉を選びながら冬夜の反応をみる。
けれど、冬夜の表情は変わらない。
ただ私から視線を外すことなく、見つめていてくれる。
「お前は?・・・瑞姫は俺の事が怖くないのか?」
「どうして?」
「俺は、ヴァンパイアだ。人の血を吸わなければ、生きていけない。」
「・・・それは、人間も同じだわ。牛や鶏や魚、この世界に生きるすべての者が命を分け合い生きているんだもの。だから、冬夜たちを怖いとは思わない。」