†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
発動する前兆のようなものは分かってきたけれど
それを、抑えるすべはない。
「抑える方法を知っている、と言ったら?」
嘘、そんな筈ない。
この力を抑えるなんて出来るなら・・・本当に出来るなら、私は―――――
「本当に?」
「あぁ。だから、お前は俺の傍に居ればいい。」
嬉しい。冬夜の傍に居られるんだ。
そう思うのに、私の心は晴れない。
何故か、モヤモヤしたものが残って笑うことが出来なかった。
「私、ココに来てから自分の知らなかった感情がどんどん湧き出てくるの。」
冬夜は、私の言葉に耳を傾けてくれてた。
窓から差し込む月明かりに、彼の綺麗な・・・
私の心を見通すような、深いアメジストの瞳が照らされ一瞬躊躇った。