†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第12夜.甘い新月の夜
あの夜から数日が経った――――――――
瑞姫は、早々に月ノ瀬さんに連絡をとり
夏季休暇を利用して話を聞けることになった、と
さっき報告してきた。
瑞姫の家は、この学園から少し離れているし
夏祭りに神楽を舞ってほしい、とも言われたみたいだ。
育て親としても、ゆっくり瑞姫と話したいのだろう。
しかし、よっぽど緊張していたのか
ただの寝不足か、どちらかは分からないが
今、俺の隣でウトウトしている。
今までは、隣に居ても静かに座っている位だったのに
それだけ気を許している、という事だろうか。
俺は、ちょっとだけ悪戯心が騒ぎ始め
隣にある瑞姫の左手を握り、少し引き寄せた。
それにより、彼女の体が傾き
俺の肩に頭を乗せるように寄りかかる。