†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
だから、みんなの反応が少し心配だったけど
離れに着いた途端、蒼生君は畳に興味深々で
寝転んだり、匂いを嗅いでたりするし
紅寧さんは、離れの庭にある池や草花を魅入っていて
ヒロはというと、興味なさそうに廊下に横になっている。
颯斗さんは、縁側に座り涼しい顔で本を読み
冬夜は慶仁さんが持ってきてくれたお茶を飲んでいる。
みんなそれぞれ、好き勝手。
でもそれが、いつもの皆って感じで安心した。
「ねぇ。姫って、ここで一人で住んでいたの?」
「そうだけど?」
「へぇ、いいね。俺、ここ気に入った。一緒に住みたい。」
「ふ~ん。じゃ、お前はココに置いていくとするか。もちろん、瑞姫は俺と一緒だから。」
冗談で言ったのか、そうでないのか。
蒼生君の何気ない言葉に、冬夜が冷たい目をしながら
私を抱き寄せ、そう言った。