†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
ガタッ・・・
木製の扉が、歪みの所為でなかなか開かず
やっとの思いで開けると中から、警戒したアメジストの強い光を放った瞳が
こちらをジッと睨んでいた。
「誰だ?」
「お前こそ、誰だ?奴らの仲間か。」
言葉に似あわない、まだ幼い男の子。
たぶん、5・6歳くらいだ。
「奴らって誰だ?君は独り?彩姫という女の人を知らないか?」
「っ・・・あんた、何者?なぜ、彩姫さんを知っている?」
一瞬、目を見開いて驚いたような顔をしたものの
すぐにそれは、疑いの目になりますます警戒を高める男の子。
「いや、俺は・・・彩姫と伊蕗の親友なんだ。最近、子供が生まれたって聞いて会いに来たんだけど・・・」
「信用できない。証拠はあるのか?」
「そんなものはないよ。」