†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
彩姫の後ろから
少し呆れたような声を出しながら、現れたのは伊蕗だった。
伊蕗の服も、あちこち服が擦れて破れ慌てていたことがわかる。
そんな2人の傍で、理解できないといった顔の
冬夜と呼ばれた少年。
「彩姫、伊蕗も。無事で良かった。いったい何があったんだ?」
「慶ちゃん・・・」
「まぁ、落ち着いて。」
困ったような顔をした彩姫を庇う様にして、伊蕗が間入り
慶仁を落ち着かせようとした。
「彩姫さん、瑞姫は?一緒じゃないの?」
「あ、冬夜君。大丈夫よ、あの子は安全な場所にいるから。」
「そう。」
彩姫の後ろを気にしていた冬夜は、そう聞いた後も
心配そうにソワソワしている。