†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
「冬夜君は、本当に瑞姫が好きなのね。」
「っ、そんなことない。」
「ふふ、ありがとね。」
照れているのか、そっぽを向いた冬夜。
だけど、その耳は真っ赤になるほどに染まっていて
そんな彼を愛おしそうに彩姫は見つめ、頭を撫でていた。
「慶仁、すまない。君を巻き込んでしまって。」
「いや。俺がいきなり来たからだし、別に構わないけど・・・説明してくれ。なんで、こんなことになってる?」
「そうだな・・・彩姫、いいか?」
「うん、もちろん。」
そういうと伊蕗は、彩姫から少し離れた部屋の隅にいき
慶仁に説明するため、2人向かい合って座る。
彩姫は、冬夜となにか話をしているようだった。
どうやら、2人にはあまり聞かせたくない話らしい。
「慶仁。話をする前に・・・君に頼みがあるんだ。」
「改まって、なんだよ。俺とお前の仲だろう。」
「ありがとう。実は瑞姫・・・俺たちの娘の事なんだ。」