†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第16夜.真夏の神楽
慶仁さんの話も終盤になり
私と冬夜は、ギュッと抱きしめあったまま暫くいると
コホン、と隣から咳ばらいが聞こえてきた。
「いちゃいちゃするのは、後にしてくれる?」
「見てらんねー。」
「いいじゃない、想いが通じ合った瞬間っていうの?素敵よね~」
「なんか・・・もやもやする・・・」
全員の視線が、私達を見ていることに気付き
パッと冬夜に抱きついていた手を放した。
私は、顔が真っ赤になっているのに
冬夜は涼しそうな顔で「余計なことを・・・」なんて呟いてたり。
そんな私達をみて、慶仁さんはクスッと微笑んで
優しく見つめていた。
「あの、月ノ瀬さん。お伺いしたいことがあるんですが・・・」
「なんだね?」
「月詠村ってご存知ですか?」
「ツクヨミムラ?」