†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子
第16夜.真夏の神楽


慶仁さんの話も終盤になり

私と冬夜は、ギュッと抱きしめあったまま暫くいると

コホン、と隣から咳ばらいが聞こえてきた。




「いちゃいちゃするのは、後にしてくれる?」

「見てらんねー。」

「いいじゃない、想いが通じ合った瞬間っていうの?素敵よね~」

「なんか・・・もやもやする・・・」




全員の視線が、私達を見ていることに気付き

パッと冬夜に抱きついていた手を放した。


私は、顔が真っ赤になっているのに

冬夜は涼しそうな顔で「余計なことを・・・」なんて呟いてたり。


そんな私達をみて、慶仁さんはクスッと微笑んで

優しく見つめていた。




「あの、月ノ瀬さん。お伺いしたいことがあるんですが・・・」

「なんだね?」

「月詠村ってご存知ですか?」

「ツクヨミムラ?」



< 172 / 391 >

この作品をシェア

pagetop