†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


あの日、暗闇の中一人になった慶仁。

どうしても、彩姫と伊蕗の事が気になって

もし、死んでいたとしても墓ぐらいは立ててやりたくて

命辛々逃げ延びた道を再び通って戻った。


もちろん、人の気配に気を遣いながら

誰にも見つからないように・・・。



そして、木陰から倒れている二人の姿が見える場所まで来た時だった。

直ぐに傍に行きたい、その気持ちを押し殺し

様子を見ることにした。


なぜなら、その場所には

2人の銃を構えた、協会の兵士がいたから。




「ん?こいつは、彩姫と伊蕗・・・な・・か?」

「そう・・しましょう・・・こいつらを生け捕り・・・あの人・・・」

「・・・娘・・・いる・・・連れて・・・」

「この2人・・・」

「捨てておけ・・・消え・・・」




離れていた所為で、所々しか聞こえなかった言葉。

けれど、確実に奴らの目的は彩姫と伊蕗、そして瑞姫だった。


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