†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


けいぼ?

・・・冬夜のお継母(かあ)さん?

うそでしょ・・・そんな事って――――――――――




「瑞姫、そんな顔しなくていい。あの人は、俺の母親じゃない。」

「え?」

「あの人は・・・俺の実の母親を殺し、俺をヴァンパイア界から追い出した人だから。」

「そんな・・・え、でも・・・お父さんは・・・」

「アイツは、千景の言いなりさ。」

「そんなことは無いよ。白夜(びゃくや)殿は、とても聡明な方だ。怖いほどにね・・・」

「信じない。アイツが・・・アイツは、母さんを見殺しにした卑劣な奴だっ」

「と、冬夜?!」




苦虫を噛み潰したような顔をして、その場を立ち去る冬夜。

私は慌てて、彼の後を追い掛けるために立ち上がると

慶仁さんに止められてしまった。




「瑞姫、今は一人にしてあげなさい。」

「でもっ」

「いいから、座りなさい。」



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