†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第17夜.王と王子
ふぅ・・・
私は、神楽を舞い終わり着替えの為に離れに戻ってきていた。
今頃は、花火が夜空に大輪の花を咲かせている事だろう。
いつもなら、疲れ果てた私はこの花火を見ることなく
布団に入って眠ってしまう。
だって、独りで見ても寂しいだけだし
第一、一緒に見たい人なんて
今まで誰もいなかったから。
だけど、今年は違う。
一緒に見たい、大切な人たちがいる。
颯斗さんに蒼生君、紅寧さんとヒロ。
そして、一番大好きな彼。
冬夜。
大切な人達と見る花火は、きっと素敵な思い出になる。
大空に舞う、大輪の花火。
早く・・・みんなの待つ、場所へ。
わくわくしながら、私は急いで着替え
待ち合わせの場所に向かった。