†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
学園でもモテモテの彼らは、見知らぬ土地でもモテモテのようで。
そうなると気になるのは、私の隣に立つ彼。
彼もまた、そのひとり。
歩けば誰もが振り返り、女性の心を捉え離さない。
まぁ、本人は鬱陶しいだけで気にも留めないらしいけど。
「瑞姫、行くぞ」
「え、どこへ?・・・みんなは、どうするの?」
手を取られて、歩き出したのは
彼らとは反対方向。
「折角、囮になってくれたんだ。ありがたく、2人の時間を楽しもうぜ。それに、ここもそろそろヤバい。」
そう言って、歩く速さを早める冬夜。
ふと振り返ると、さっきまでいた場所に
キョロキョロ何かを探すように首を振る女の子の姿が数人見えた。
もしかしたら、冬夜を探しているのかもしれない。
なんだかとても嬉しい気持ちになった。
みんなには申し訳ないけど、もう少しだけ囮になって貰おう。