†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
私は冬夜と繋いだ手にキュッと力を込める。
それに気付いた冬夜が、チラッと私を見て
ニッとイタヅラっぽい笑顔を浮かべた。
「そのまま、手、離すなよ。」
「え・・・きゃっ」
足元の地面の感覚がなくなり
フワリと浮遊感が身体を包んだかと思うと、手を引かれ
そのまま、宙を舞う私達。
「ちょっ、冬夜。こんなの誰かに見られたらっ」
「平気だよ。誰も見てやしない。」
心配になって、下に見える人だかりをチラリとみると
冬夜の言葉通り、誰も私達に気が付いていないようだった。
皆の視線は、今日一番の大空に舞う大輪の華へ。
今日の見せ場とばかりに、大空には連続して赤や黄色
さまざまな大きさや色の花火が打ち上げられ彩っていた。