†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


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あの日から、俺は王子としての役目の隙を見つけては

真神村に行くようになった。



もちろん、瑞姫に逢う為に。

だけど、この日を境にそれだけじゃなくなった。



ある日裏山に向かっていく伊蕗さんの姿を見つけ

何気にその後を付けていった。



でもそれはバレバレだったようで。

直ぐに見つかってしまったけど。




「何か、僕に用かい?婿殿。」

「・・・伊蕗さんこそ、こんなところで何をしているんですか?」

「くすっ・・・何を、ね。そうだ、君には言っておくよ。僕は君を瑞姫の婿とは認めていないからね。」

「え、でも・・・」

「彩姫と白夜がいた手前、ああ言ったけど。本心じゃないよ。今の君には瑞姫は託せない。」




そう言った伊蕗さんの顔は真剣そのもので

いつもの柔和な雰囲気とは違っていたから、すぐに本気だって感じた。


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