†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
予定よりも早くなったけれど
千景の存在を知った今、彼女の動きに気を付けなければいけない。
そして何より、彼女の企みを未然に防ぐために
先手を打つ必要がある。
学園に帰る途中、冬夜は皆に
ヴァンパイア界へ私と一緒に行くことを告げた。
けれど、皆は分かっていたみたいに
さほど驚きもせず、聞いていた。
紅寧さんは、冬夜に聞こえないように
冬夜に襲われないように気を付けて、なんて
そっと耳打ちしてきたけれど。
襲うって・・・
そんなに血が欲しければ、言ってくれればいつでもあげるし
私なんかを襲う必要があるだろうか。
と首を傾げたり。
そんな私を見て、冬夜はクスリと笑う。
「ん?」
「いや、別に。」