†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


私は、静かに生徒会室の扉を開けて

中に入った。




「どういうこと・・・冬夜は、何処にいるの?」




静かに、感情を押し殺したように言葉にする。

突然の私の声に驚いたのか、その場にいた誰もが私を見つめ

一瞬動きを止めた。




「姫。」

「姫ちゃん。あのね、さっきのは・・・」

「・・・冬夜は、さっき独りで魔界へ行ったよ。」

「っ、颯斗先輩!」

「外で聞いてたんだ。今更、嘘を吐いても仕方ないだろう?」




慌てて取り繕おうとした双子に対し

颯斗さんは、いつもと同じ落ち着いた表情でそういった。



やっぱり。なら、行かないと。

今なら、間に合うかもしれない。


< 221 / 391 >

この作品をシェア

pagetop