†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


そして、私の失った記憶を取り戻せば出来るようになる

そう教えてくれた彼。



だから私は、記憶を戻してって彼にお願いした。

だけど彼は頷くことは無かった。



記憶を戻す事が、どういうことになるのか。

私に何をするのか。

彼が躊躇うほどの行為。



何がある?

必死に思考を巡らせていると、クスッと笑う冬夜の声が

隣から聞こえてきた。




「深く考えることは無い。ただ、俺の血を飲めばいいだけだ。」

「だったら・・・」

「その意味、分かってる?」

「意味って・・・・・・??」




首を傾げながら、彼の顔を見上げると

スッと彼の手が私の頬を包み、親指で私の唇を撫ではじめる。




「瑞姫は、ヴァンパイアになっても良いのか?」



< 226 / 391 >

この作品をシェア

pagetop