†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
そう言って立ち上がった彼の背中が
何故か遠く感じて、思わず彼の手を掴んだ。
「・・・。」
「どうした?」
「・・・嫌な訳じゃ、ないから。」
どうしても、伝えたかった。
ヴァンパイアが、嫌いじゃない事を。
「分かってる・・・・・・でも」
「でも?」
彼に手を引かれ、そのまま立ち上がると
言葉の続きを聞きたくて、彼の顔を覗き込む。
だけど、その顔を見られたくないのか
私を抱き寄せ、ギュッと胸に顔を押し付けられた。
「ちょっとだけ、怖かった。」
「怖かった?」
「お前が、俺から離れていきそうで・・・」