†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第3夜.生徒会
「くっそ~、あのバカざる。マジで痛ってぇ。」
眼尻に浮かんだ涙を、拭いながら私達が出て行った教室の入り口を見る。
「自業自得ね。蒼生がさっさとあの女を連れて行かないから。」
いつの間に現れたのか、蒼生の右隣の席に座る
蒼生と同じ顔をした、ショートボブの似合う少女。
違うのは制服と、瞳の色だけ。
彼女の瞳は、ルビーのような綺麗な赤い色をしている。
「紅寧。んなこと言っても、俺たちの役目は巫女姫の護衛・監視だろ?」
「まぁ・・・護衛に値する人物かどうかは、分かんないけどね~」
「その辺は、冬夜先輩と颯斗先輩が判断するだろ。」
ん~、と思い切り背伸びをする蒼生。
「あれ?もう治ったの?」
「んー、そうだな。案外あのおまじない効いたのかも。」
なんて言いながら、たんこぶが出来ていた頭を撫でた。