†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子



「ふふっ。魔界の王子も、その拘束具の前では形無しね。」

「俺を、どうするつもりだ。殺すつもりなら、さっさとすればいい。」

「バカね。あなたは、大切なエサなの。エサをみすみす殺すことはしないわ。」




妖艶な笑みを浮かべ、俺の頬に長く尖った爪を滑らす。

それと同時に、頬に赤い傷を作り出した。




「あら、勿体ない。」




そういうと、俺の血が付いた爪を赤い舌で舐めとる。

その仕草、この声・・・コイツの全てが、俺をイライラさせる。




「ふざけるなっ。」




そう言い放ったと同時に、唾を千景に吐いた。

それは見事に千景の左頬につき、ヤツの目がピクピク引き攣る。




「っ・・・威勢のいいこと。まぁ、いいわ。この威勢も、あの子が来れば終わる。」

「あの子って・・・まさか。瑞姫に何かするつもりか?」

「あの子が関わると、あなたも冷静ではいられないようね。」

「瑞姫に何かしたら、許さない。」

「ふふ・・・あなたにも見せてあげる。あの子が壊れていく様を。」



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