†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
「しっ、静かに。」
颯斗さんの緊迫した声で
一斉に皆が、颯斗さんが見つめる先に視線を集めた。
『あははっ・・・流石、王子の右腕。気配を消していたつもりなんだけど、バレたみたいね。』
声が聞こえたかと思った次の瞬間
空間を切り裂いて一人の女性が、空中に姿を現した。
身体のラインを誇張した、漆黒の艶のあるロングドレスを身にまとい
紅い口紅が印象的な、綺麗な女性だ。
「この声は・・・千景」
「混血のくせに、呼び捨てにするなんて。身の程をわきまえよ。」
「くっ・・・」
突然、突風が吹いたかと思ったら
千景の名を口にした蒼生君が、後方へ飛ばされ木に打ち付けられていた。
「蒼生君っ!?」