†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
「冬夜に、何をしたの?」
「あら、気の強い子。私、嫌いじゃないわ。彼には、力が使えないように薬を打ってあげたの。」
クスリ・・・・・・
ヴァンパイアの、強大な力が使えない?
もしかして、ヴァンパイア特有の治癒の早さも?
それなら、今の冬夜の状態は・・・
あんなに血を流しているのに・・・
考えただけでも、背筋がゾクゾクッとする。
冬夜、どうか無事でいて。
私が行くまで、どうか・・・・・・死なないで。
「彼を、返して。」
「もちろん。返してあげるわ。あなた次第だけど。」
「私、次第?」
「そう。あなたが、独りで我が城に来るなら、ね。」
私独りで、城に・・・
きっと何か企んでいる、よね。
でも、行かなきゃ。
きっと今、冬夜は血に飢えてる。
あんなに血が出て、ヴァンパイアの力も使えない状態じゃ
・・・最悪の事態が脳裏をかすめる。