†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
でも、よく見れば颯斗さん以外の3人は小刻みに震えていた。
颯斗さんも、震えてはいないけれど
いつもはかかない汗が、こめかみ辺りから一筋流れていた。
力の差もあるのかな。
だけど、もしかしたら純血種と混血種では簡単には逆らえない壁のようなものが
あるのかもしれない。
みんな・・・ありがとう。
私は、意を決して一歩前に踏み出た。
「行くわ。」
「瑞姫ちゃん?!」
「「姫(ちゃん)!!」」
「バカか、お前はっ!」
一斉に私をみる、みんなの顔は
どれも、心配に満ちている。
だからこそ、私はニコッと微笑んで見せた。
“ 大丈夫 ”そう想いを込めて―――――――
それに、何の自信も保障も無いけれど。
少しの可能性があるのなら、私はそれに賭けてみたい。
待ってて、冬夜。
今行くから。