†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


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ココが、ヴァンパイア城。

冬夜の生まれ育った場所。



私は、千景に連れられあっと言う間にヴァンパイア城の上空に

立っていた。




「ようこそ。我がヴァンパイア城へ。」




そう機嫌よく言う千景の隣で

私は、目下に広がる闇に浮かぶ大きな城に目を奪われていた。



威厳に満ち、近寄りがたいほど堂々とした雰囲気を漂わせながらも

時折城の窓からは、淡い光が見える。

それが切ないくらい儚く感じた。




「冬夜は、何処にいるの?会わせて。」

「そんなに急ぐ必要はないよ。時間はたっぷりあるんだからね。」

「っ・・・」




千景の細く、長い指が頬を撫でていく。

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