†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
とにかく、その時が来るまで
私は今倒れるわけにはいかない。
そう思い、侍女が持ってきてくれた食事に手を付けることにした。
しかし、それがいけなかった。
千景の策略は、すでに始まっていたのだ。
食事を半分食べ終えたころ
急に眠気が襲い、起きていられなくなった。
やばい・・・・・・
手にしていた箸も、持っていられなくなり
ベッドの上にそのまま倒れこむ。
それを見計らったように、千景が姿を現した。
今度は扉からではなく、ヴァンパイアの力を使って―――――――
「生意気な娘め・・・ほら、起きなさい。」
「・・・・・・は、い。」
何かに操られたように上半身を起こし、返事をする瑞姫。
けれど彼女の瞳には、意識が感じられない。
そんな瑞姫の顎を掬う様に右手の長い爪で軽く上げ、囁く。
「今夜、あなたは私の一部となるのよ。」
「はい。仰せのままに・・・」