†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


静寂を破り、怒りを含んだ声が辺りに響く。

その声に反応するように、一瞬瑞姫の手が止まったけれど

すぐにそれは無くなり

グラスを口に着け、真紅のソレを喉に運んだ。




「瑞姫ぃーっ!!」

「うっ・・・・・・」




冬夜の声と、瑞姫が喉に手を当て眉を顰めるのとは

ほぼ同時だった。




「千景。てめぇ、絶対許さねぇ。」

「ふん、そこで見ているがいい。その者を取り押さえよ。」

「ふざけんな。っ、触るな・・・このヤロー。」




何十人と言う男達が、冬夜を囲み

身体中を取り押さえた。

その所為で、ろくに瑞姫の姿すら見えなくなってしまった。




「瑞姫、みずきーっ!!」



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