†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
その頃、城壁の外では
城の騒ぎに気が付いた蒼生が城壁に登り中を伺う。
「ん?なんだか城の方が騒がしくなったよ。」
「紅寧、何か見えるか?」
中の情報を知ろうと、肩に乗っていた紅寧に声を掛ける。
紅寧も、初めて自分の名前を呼ばれたことに気が付かないまま
壁に手を掛け、ヒロに言われたまま中の様子を伺う。
「え~、ちょっと待って・・・あっ!王子だ。皆、王子が城から出てきたよ。」
「くそっ、どいつもこいつも。無茶ばっかりして。」
「颯斗先輩、愚痴ってる暇ないよ。俺達も行かなくていいの?」
「行くに決まってんだろ。」
「ちょっと、待って。」
「今度は何だ、紅寧。」
珍しく、イライラしながら紅寧の言葉の続きを待った。
けれどそれは、紅寧の言葉が聞こえたと同時に彼らに襲いかかった。
『・・・、・・、・・、・・・』
「え?・・・姫ちゃんの様子が変、うわっ。」
「「「なっ」」」