†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
熱い・・・喉が、胃が・・・体中の血液が沸騰しているみたいに
熱くて、息が出来ない。
私の体・・・どうなってるの?
苦しくて苦しくて、首を何度も引っ掻くけれど
苦しさは治まらない。
なのに、こんな状況でも聞こえる声があった。
何度も私の名前を呼んでくれる、この世界でたった1人の愛しい人。
その声に答えたいのに、答えられないもどかしさ。
冬夜・・・私、どうなっちゃったの?
『ごめんな、瑞姫』
『瑞姫。今から、君の記憶を消す。だけど、必ず俺が迎えに行くから・・・それまで、待ってて』
『瑞姫・・・』
なに、これ・・・
もしかして、これが死ぬ前に見るっていう走馬灯?
でも・・・これって私の小さい頃の記憶?
あ・・・あぁ・・・そうだ。これは、私の・・・記憶・・・
思い出した・・・思い出したよ「お兄ちゃん」・・・