†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子



「んなこと、させるかよ・・・」

「コラ、待たぬかっ!」




ギリッと奥歯を噛みしめ、目を見開く。

そして、白夜の制止を振り切り

瑞姫が居る突風に突っ込んでいった。




「ったく・・・誰に似たんだ。なぁ、咲耶。」




呆れたように小さく溜息を吐きつつ

どこか嬉しそうな笑みを浮かべる白夜。

それは王ではなく、1人の父親としての顔だった。




「瑞姫ーーーーっ!!」




落下速度を速め、瑞姫めがけて落ちていく。

しかし途中で壁のようなものに阻まれ

瑞姫のいる場所まで辿り着けない。

それは徐々に拡大し、壁の中では風が吹き荒れ

中の様子が分からない程だ。




「くそっ。こんなものっ・・・」



< 288 / 391 >

この作品をシェア

pagetop