†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
「んなこと、させるかよ・・・」
「コラ、待たぬかっ!」
ギリッと奥歯を噛みしめ、目を見開く。
そして、白夜の制止を振り切り
瑞姫が居る突風に突っ込んでいった。
「ったく・・・誰に似たんだ。なぁ、咲耶。」
呆れたように小さく溜息を吐きつつ
どこか嬉しそうな笑みを浮かべる白夜。
それは王ではなく、1人の父親としての顔だった。
「瑞姫ーーーーっ!!」
落下速度を速め、瑞姫めがけて落ちていく。
しかし途中で壁のようなものに阻まれ
瑞姫のいる場所まで辿り着けない。
それは徐々に拡大し、壁の中では風が吹き荒れ
中の様子が分からない程だ。
「くそっ。こんなものっ・・・」